「SUNNY 強い気持ち・強い愛」映画感想。90年代JPOP育ちに刺さる懐かしさと笑えるヒューマンドラマ【リメイク版サニー】

映画「SUNNY」の感想ブログです。笑って泣ける楽しいリミュージック映画でした

韓国で2011年に大ヒットした映画「Sunny(サニー永遠の仲間たち)」のリメイク作品、日本版「SUNNY 強い気持ち・強い愛」の完全披露試写会に行ってきました。

以前、Amazonプライム・ビデオで視聴した韓国版「Sunny」が面白かったのと、リメイク版の主演がいまをときめく広瀬すずさん! ということで勝手にワクワク。

まず感想、素直に面白かったです。90年代JPOPとともに青春を過ごした人にぴったりな内容。

ドンピシャ世代の女性が観たら懐かしくて笑えるシーンがたくさん、それでいてホロリとくるシーンもあるので20代~40代女性におすすめの映画でした。

では、映画「SUNNY 強い気持ち・強い愛」を感想を含めて紹介します!

映画「SUNNY 強い気持ち・強い愛」あらすじ

映画SUNNYの感想を書いたブログ記事

引用:映画『SUNNY 強い気持ち・強い愛』公式サイト|(C)2018「SUNNY」製作委員会

メインの登場人物は、高校時代の親友グループ「SUNNY(サニー)」のメンバー。

90年代コギャル全盛期に青春を謳歌していた彼女たちは「ある出来事」をきっかけに二度と集まることなく、そのまま20数年の歳月が経っていた。

専業主婦となり何不自由ない生活を送っていた奈美(篠原涼子)は、母の見舞いのために訪れた病院で、サニーのリーダーの芹香(板谷由夏)に再会する。

癌におかされた芹香の余命はあと僅かであることを知る奈美。

死ぬ前に、みんなに会いたい

芹香の最期の願いを叶えるため、奈美は「SUNNY」のメンバー探すに奮闘し…。

ってな感じの内容でストーリーは超王道。エンタメ要素がたくさんあるので気楽に観ることができます。

あらすじはこれくらいにして個人的評価へ!

個人的評価(ネタばれあり)

作品名 SUNNY 強い気持ち・強い愛
青春度
笑える度
感動度
おすすめ度

映画を観た直後の感想はこんな感じ↓

リメイク映画としてどうだったかは後述するとして。まず一映画として十分楽しむことができる内容にまとまっていました。

90年代こそが我が青春!! みたいな人にこそ見てほしい映画。

物語は2018年の「今」メンバー探しと、1990sの「過去」輝いていた青春とある出来事まで、交互に進んでいくのですが、

1990sの「過去」は、大ヒットしたJpop満載! ルーズソックス履いた細まゆ小麦肌のコギャル! まさに懐かしさの爆発って感じ!

リメイク映画サニーで好きな写真。何やっても笑える女子高生感が最高にいい!

引用:映画.com|(C)2018「SUNNY」製作委員会


こういう感じめっちゃ””””学生””””じゃん。最高~!!!

90年代ならではの笑いがあって、甘酸っぱさがあって、夢と希望があって。

とにかく彼女たちの青春がまぶしい。

コギャルもそうだし、安室奈美恵さんの楽曲をはじめとした懐かしいJPOPソングたちテレビに流れるエヴァンゲリオンが時代感をより強く感じさせてくれる。

なんでもできると思ってた、なんだって笑えた学生時代の記憶が呼び覚まされてめちゃくちゃ懐かしい気持ちに!!

対して2018年の「今」

夢を叶えた者がいれば叶えられなかった者もいて、

何かを得たことで諦めてきたものがあって、いわゆる「現実」が浮き彫りになっているんですね。

例えば奈美は金銭的に何不自由ない生活を送っているけれど、夫は出張族で子供も反抗期、心のどこかで虚しさを感じていたり。

あるものは営業成績に追われるだけの生活を送っていたり、もっと過酷な人生を歩んでいるメンバーも…。

こんな風にサニーのメンバーそれぞれに事情があって、あの頃とは変わってしまったことのほうが多い。

だけど変わらないものがあって、確かな絆があって、大人になって現実を知ったから向き合える気持ちがある。

「過去」と「今」の物語が交互に進み、時にクロスする演出だからこそ、そういうものに気付きやすい構造になっています。

エンタメ要素が強い映画だけれど「人生」についても考えさせられる一面があって、それぞれのバランスとテンポがいいから飽きることなく約2時間楽しめました。

大人になって知った現実の中で、過去の自分と向き合い、今を見つめなおす。

そして未来に向けて希望の芽を見せてくれる。最後はおおげさなハッピーエンドなんですけど、私は好きです。

これくらい幸せに終わる話があってもいいよ!

サニーはリメイク映画としてどうだったか

映画「サニー」の日本版(リメイク)の完成披露試写会に行ってきました。映画の感想ブログです。

映画のリメイクの良し悪しを判断できるほど映画通ではないので、素直な感じたことで判断させてもらいます。

結論として個人的にはアリ!なリメイクでした。

まずは原作のストーリー、表現をなるべく活かしたいという意識を強く感じたことが高ポイント。

ストーリーの大筋はほぼ一緒で、ふとした瞬間の描写も「原作で見たあれだ!フフフ」って思い出すくらいに原作寄りです。

もちろん、舞台を日本にしたことで変えざるをえない部分もありましたが総合的にみれば、私にとっては納得できる範囲内の改変でした。

主な原作との違い「SunnyとSUNNY」

韓国の「Sunny」とリメイク版「SUNNY」の違い、主な改変は3つ。

  • 舞台:韓国の民主化運動時代から日本の1990年代へ
  • ストーリー:キャラクターを減らし、整理
  • 劇中歌:洋楽ではなくJpop
  • その他:アニメのようなコミカルな描写は無し

まず過去の舞台を韓国の1980年代民主化闘争の時期から日本の1990年代コギャル全盛期に変えたことで、時代の雰囲気はがっつり変わってます。

私は韓国の民主化運動時代をリアルには知らなかったので、原作のSunnyを観たとき時代背景がよくわかっていませんでした。

しかし今回のリメイクで舞台が日本の90年代になったことで時代の空気感がわかりやすく、かつ原作の雰囲気をうまく保ってたんです。

また原作のサニーメンバーに「ぶち切れ暴走キャラ」がいるのですが、リメイク版ではカット。

これによって、ある程度ストーリーが整理されています。これは賛否両論、分かれそう。

あと大きな変更部部分は劇中歌。原作ではその時代にヒットした洋楽のオンパレードだったのですが、リメイク版ではすべてJpopの楽曲に置き換わっていました。

細かいところだと、原作でアニメのようにポッと頬を染めるシーンがありましたがああいった描写はがっつりなくなっていました。

あの描写、見ていてちょっと小っ恥ずかしかったので、リメイク版でなくなったのは全然アリ。

リメイク版で良かったところ

舞台が日本になったことで話をよりリアルに身近に、そして何度も言ってますが原作に近い描写を心掛けていると感じられたことですね。

韓国版Sunnyといえばあのエンドロールなんですが、リメイク版SUNNYではまったく違うものに変わっていました。

安室奈美恵の「SWEET 19 BLUES」とともに写ルンですで撮った高校時代の写真がアルバム風に流れていくあの感じ。

ベタだけど最後のまで90年代を意識しててよかった(ここは原作とだいぶ違うので好き嫌い分かれそう)。

あとはキャスティングかな。特に小池栄子さんのコミカルな演技とともさかりえさんの緩急のある演技が光ってました。

ともさかりえさんのスナックでの演技は見ててとっても辛くなるレベル。役柄にぴったりすぎて拍手です。

リメイク版で惜しかったところ

「Sunny」という楽曲が使われなかったことですかねぇ。グループ名にも関わるからどっかで流れるかなって思ったんですけど。

安室奈美恵さんとタイアップしているのか?ってくらい安室さんの存在感強め。音楽を手掛けているのが小室哲哉さんだから?

次に民主化運動闘争の中のケンカシーンがプールに置き換わっちゃったこと。時代背景的にどうしようもないけど、ちょっと迫力減。

というかケンカの描写がちょっと弱め、口が悪いキャラがちょっと物足りなかったり…。

あとは2018年を生きる奈美の生活の描写が少なく感じた。なんていうのかな~、奈美の家庭内のストーリーがかなりおざなりだったような。

原作ではもっと母娘のシーンと娘のトラブルとかいろいろあるんですけど、そこは無くなっていたからかな。

奈美って、妻として母として生きて過ぎていく毎日に、息苦しさというか物足りなさという「はぁ…」って小さくため息をつきたくなるような、そういう気持ちを抱えているじゃないですか。

原作だともっと母娘のシーンと娘のトラブルとかいろいろあって、大人になった奈美が少しずつ変わっていく過程にもう少しストーリー性が感じられたんですよね。

例えば、奈美は自分の娘がいじめられていることを知ったとたん、年甲斐もなく学生服着ていじめっ子をぶん殴りに行くんですよ。で、パトカーで連行される(笑)

このシーン、サニーのメンバーに再会できていないままの奈美だった絶対ありえない行動。

でも仲間たちに会って「なにがあってもこいつらといれば大丈夫だ」って安心感と青春時代のがむしゃらさを思い出したら、もう無敵になれるんですよ。

トラブルに立ち向かう力=人生という荒波に向かってオールを漕いでいく力を取り戻しつつある証拠。

だからこそ、ベッドの上で芹香に言う「人生の主役に~」ってセリフにめちゃくちゃグッとくるんですけど。

リメイク版ではそのあたりの奈美の描写が減っていて残念。

まぁ冒頭の朝の支度シーンで、お金に余裕はあるけど家族の会話はなく(みんなスマホとタブレットいじってる)奈美の寂しい感じは伝わってるんですけどね。

でもキャラを減らしたことで貧困・嫁姑問題にも触れられることはなかったし、家庭に縛られる女性の像がまるで存在しなくなっちゃったかのような印象を受けました。

キャスティングについて

気になったのは、垢ぬけない田舎っこにしては最初から広瀬すずさんが可愛すぎるという点と、

またリリーフランキーさんかよという点くらい(日本映画、ちょっと変わってるけど良いおじさんにリリーフランキー起用しがち説)。

それ以外は文句の付け所ないんじゃない?ってキャスティング。

小池栄子さんとともさかりえさんの90sはもうそのまんまで笑えるレベル。

あと昔の江口洋介さん意識したみたいなビジュアルの三浦春馬さんのインパクトね! 出てくるだけで笑えました(失礼)

で、逆に心配だったのが篠原涼子さんと広瀬すずさん。最初は似てないんじゃない?って思ってたんですけど映画を見るうちに「似てる!」って思わされるからすごい!

あと原作と比較するとクールでミステリアスな美少女スジ(ミン・ヒョリンさん)が、日本では奈々(池田エライザさん)になっていたのですが、

ミン・ヒョリンさんが演じるスジは、スッといつのまにか消えてしまいそうな不安定感があって窓際がすごく似合うんですよ。

対して池田エライザさんが演じる奈々はどちらかというと教室の一番後ろの席にガッと座ってほしい感じの強いタイプに見えるんですね。

ここの違いが一番大きくて、一緒に観に行った友人はちょっと満足いかない感じでイメージだと新木優子さんが近いんじゃないかって話したりしました(年齢的に合わないけど)。

個人的にはコギャル設定と時代を鑑みるとあの強い感じは必要だったし、ぴったりじゃないかなって思うんですけどね!

まとめ

90年代、青春を謳歌してきた人におすすめの映画です!

典型的なコギャルの勢いと面白さ、大ヒットしたJpopソングたちの懐かしさが刺さるし、

大人の彼女たちの生活にもあるように、誰しも「自分の人生」に対して空虚さを感じていたり、悩みを抱えている現代じゃないですか。

だからこそ友情や絆の温かさ、心がほっこりできる作品って貴重。

諦めた夢もあるけど、なかなか思い通りにならない人生だけど、

明日からも笑いながら生きていけたらいいな! と今の自分の生き方、人生について考えされられる映画でした。

「SUNNY 強い気持ち・強い愛」作品情報

原作 「Sunny」CJ E&M CORPORATION
監督・脚本 大根 仁
音楽 小室哲哉
キャスト 奈美:篠原涼子/広瀬すず
芹香:板谷由夏/山本舞香
裕子:小池栄子/野田美桜
心:ともさかりえ/田辺桃子
梅:渡辺直美/富田望生
奈々:池田エライザ
製作 「SUNNY」製作委員会
製作プロダクション 東宝映画 オフィスクレッシェンド
配給 東宝 (C)2018「SUNNY」製作委員会
公開日 2018年8月31日公開

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