2021-2022年の年末年始に東京都(本島)から1000km離れた場所にある「東京都小笠原村父島」に行ってきました。
今回は父島入港日、二見港周辺散策とナイトツアーの様子を写真付きで書き残します。小笠原諸島への旅行を考えている方は、ぜひ参考にしてみてください!
前の記事:【1日目】おがさわら丸乗船、24時間かけて東京竹芝から父島へ〔2021-2022年末年始旅行記①〕
二見港周辺
竹芝を出港してからちょうど24時間、父島に到着!
乗船時と同じく寝台等級順に下船案内があるので荷物を取りに一度部屋にもどります。
11時10分すぎ、ついに小笠原諸島 父島に上陸。船でしか行けない島に来れたことに感動!
下船時には、靴の裏とキャリーケースのタイヤを緑のマットで洗浄し、なるべく外来種が侵入しないようにする対策が取られてたけど、みんなサラーっと通り抜けていっちゃう。
個人的には洗浄マットの距離を3倍くらい長くしてしっかり足踏みするように指導してもいい気がしました。
写真の奥の方に、施設名のパネルを掲げた宿泊施設の送迎スタッフさんがずらりと並んでいるのでそこに向かいます。
今回の私たちがお世話になる『ホテルビーチコマ』さんは、扇浦海岸という二見港の対岸に位置していて、
一度ホテルに行ってしまうと車やバスじゃないと二見港へ戻ってこれないので、ひとまず荷物だけホテルに送ってもらい、私たちは港の周辺を散策することにしました。
二見港桟橋 観光案内所
おがさわら丸をおりてすぐ目の前にある建物の中は、船客待合室になっています。
奥には観光案内所があってイベントのチラシやマップなど無料でもらうことができるので要チェックです。
で、入港日に絶対ゲットしてほしいのがここで無料配布されている「小笠原諸島 滞在記念証」
可愛い表紙に父島到着・出発日のスタンプを押すことができて思い出の品になること間違いなし!
中はメモ帳になっていて観光スタンプを押すことができるので、街中やお店にスタンプが置いてあればこの滞在証に押せばOKってわけ。
入港日はホテルのお迎えがあったりしてここの観光案内所をスルーしがちなんだけど、ぜひ立ち寄ってください!!
湾岸通り
船客待合所を抜け『湾岸通り』へと進んでいくぅ!
湾岸通りは父島のメインストリートで、二見港周辺の道沿いには主要な店舗やホテル・カフェ、村役場が立ち並んでいます。
さっそくいろいろ見て回りたいところですが、まず向かったのは『小笠原ビジターセンター』
ビジターセンターは小笠原諸島がの歴史やその自然、クジラ・イルカの情報などについて、わかりやすく展示・解説がされている施設。
で、何をしに行ったのかというと、実はおがまるに乗船中にビジターセンター主催のイベントチラシを見つけ、
ちょうど入港日12/30の午後にミニガイドウォークが予定されていたので参加してみようかなと思ったわけです!
ってことでさっそくビジターセンターの受付職員の方に参加したいと伝え、名簿に記入し参加手続き完了。ゆるっとした雰囲気であとは13時前に来てね~って感じでした。
さて時刻は11時40分。13時まで少し時間があいたのでそのまま湾岸沿い散策にレッツゴー!
公式 年末年始のイベント情報|小笠原ビジターセンター・大神山公園|自然公園へ行こう!
父島の買い物事情『BITC小笠原生協とスーパー小沢』
湾岸通りを歩いているとまず目に留まるのは、道を挟んでほぼ向かい合ったところにある『BITC小笠原生協』と『スーパー小沢』
この2軒のスーパーが父島のメインの買い物処で、ここで生鮮食品からおやつ・カップ麺、日用品まで一通り揃えることができます。
仕入れ日はおがさわら丸入港日。つまりは週に1度しかないから、賞味期限が切れた商品もお買得品として陳列されていたりします!
あっ父島の島オレンジも売ってる~!ちなみに最終日には島オレンジの影も形もなかったのですぐに売り切れてしまったみたい…このとき買っておけばよかった…
こんなふうに入港日の仕入れ直後にしか買えない(売り切れてしまう)特産品もあるので、一度立ち寄ってみるのもおすすめです!
JA小笠原諸島 農産物観光直売所
湾岸通り沿いある農産物直売所。父島で作られたジャムやお菓子などの加工食品、塩などの調味料類の取り扱いも多いのでお土産探しにもぴったり。
何度もいいますがフルーツ系の農産物は出会えたら買う!って心づもりでいたほうがいいですよ(私はこれも買い逃しました…)
おやつのにわ
さて散策しながら湾岸通りの一本裏手にある『おやつのにわ』にやってきました。民宿 南国荘の1階にあるこじまりとしたお店です。
隣の敷地では約20種類のフルーツを自家栽培されていて、そんなトロピカルフルーツを使ったデザートメニューが盛りだくさん!
デザート以外にもジャムトーストや『ウミガメの煮込み』もあります。
迷いに迷った末、ミラクルフルーツセット・グァバジュース・島レモンのアイスクリームをいただくことにしました。
写真左の小さい皿に乗っている赤い実、何かの種のように見えますが実はこれが主役のミラクルフルーツ。
このミラクルフルーツは、実を食べた直後にレモンなどすっぱい物を食べると甘く感じさせる特性があるんだとか!
摩訶不思議体験してみたい!
ってわけでまずはそのまま酸っぱい食材(島ライム、シークワーサー、トマト、梅干し、ヨーグルト、スターフルーツ)を一口食べます。
もちろん酸っぱい!特に島ライムはめちゃくちゃ酸っぱい!!唾液がドバドバあふれ出る。スターフルーツはちょっと別物で、酸っぱくはないんだけど甘さが無いって感じ。
身をもって酸っぱさを知ったところで早速、不思議体験してみましょう!
ミラクルフルーツの薄皮を剥いて2分くらい舌の全面でこすり上げて準備完了。食べ方はお店の方が親切に教えてくれます。
公式サイト ミラクルフルーツ協会
この小さな実とも言えないような微々たる果肉をこすこす舐めつけてホントに効果あるのか、
てか、そうまでして酸っぱいものから酸っぱさを奪うことに意味があるのか、何もかもがよくわからなくなってきたところで!!!
島ライムを食べてみると…
酸っぱくない!!すごい!普通に食べれる…さっきはあんなに酸っぱかったのに。
全部酸っぱくない…んでスターフルーツは甘みが感じられるようになった。
ミラクル。まさにミラクルだよミラクルフルーツ。楽しくて不思議な体験ができるのでおすすめの一品です!
でもね、私のおすすめは「超濃厚グァバジュース」なの!特に紅白グァバ!
ジュースって書いてあるんだけど、超濃厚すぎてどろっどろなのよ。スムージーよりもドロドロだからスプーンですくって食べるんだけどこれが美味しいッッッッッッ!!!
紅白それぞれのグァバの違いも楽しめるのも最高!拍手!
もうねグァバジュースが飲める人はぜひぜひぜひてか絶対飲んでほしい。後悔させない。私は父島にいるあいだに2回食べました。
公式インスタ おやつのにわ(@oyatsu_no_niwa.ogasawara)
小笠原ビジターセンター
再びやってきましたビジターセンター、13時のミニガイドウォークが始まるまで館内展示を見ながらぷらぷら。
アホウドリやオガサワラオオコウモリのはく製やおがさわら丸(二代目)の模型などなど。
期間限定で西之島の展示などもあって意外と面白い。
そうこうしているうちに13時になりミニガイドウォークがスタート!参加者は10人くらいだったかな。
ビジターセンターの裏側からお祭り広場にかけてゆっくりと歩きながら、父島特有の植物やオオコウモリについて解説を聞くことができました。
ここで解説員さんのお話を聞いたことで最低限の知識を持った状態で父島を観光できたので、到着日というタイミングで参加したのはいい判断だったなと思います。
が式サイト 小笠原ビジターセンター・大神山公園|自然公園へ行こう!
大神山公園展望台
ガイドウォークを終え、お次はおがさわら丸からも見えていた山の上のあの場所↑が気になったので行ってみることにしました。
とりあえず登れる階段をずんずん進むと大神山神社に到着。この時点でちょっと息切れ(笑)
明日の大晦日は社務所が閉まってしまうとのことだったので、このタイミングでお守りや御朱印をいただきました。
神社からさらに上に続く階段をのぼると謎の洞窟が出現。
洞窟あったらとりあえず入る!
洞窟を抜けるとそこは雪国…
ではなく大神山公園の「メイン展望台」二見港を一望できる絶景スポットであった…
おがさわら丸やさっきまでいたビジターセンターも見えてなかなかいい景色。
少し見切れてしまうけどおがさわら丸と記念撮影もできるし、どうやらここが下から見えていた展望台っぽい!目的達成!
さらに山道を進んでいくと「パノラマ展望台」があるはずなんですが、どうにも雲行きが怪しくなってきたので山を下りる選択をしました。
後で知ったんだけど、パノラマ展望台からはおがさわら丸船全体を写真に収めることができるみたい。
Google360℃ビューを見て、パノラマ展望台まで進まなかったことを後悔!
参考 Google 360℃ビュー「大神山公園 パノラマ展望台 」を見てみる
雨が降りそうだったし仕方ないんだけど、時間に余裕があるなら絶対行ったほうがいいです。
下記の赤線のコースを写真を撮りつつ約50分かけて散策し大神山公園散策完了。
パノラマ展望台までめぐるなら1時間ちょいみておけば大丈夫だと思います。階段が多く赤土系の道も歩くので汚れても歩きやすい靴でいくのがおすすめ!
ハートロックカフェ
大神山を下ったあと二見港方面にもどり、上陸したときから気になっていたお店にいってみることに。
二見港の船客待合所のすぐ目の前にある木々に囲われた存在感たっぷりの「ハートロックカフェ」です。
ハートロックヴィレッジというホテルと併設されていて湾岸通りでひと際目を引くおしゃれなカフェ。
看板メニューはなんとなんとサメバーガー!こりゃ食べるっきゃない!あわせてバナナタルト、アイスティーを注文。
サメバーガーは想像よりもずっと食べやすくて、淡白でふんわりやわらかい白身魚のフィッシュバーガーって感じで美味しかったです。
バナナケーキも美味!ごちそうさまでした。
ホテルビーチコマ
ハートロックカフェでお茶している間に雨が降り始めたので、ホテルに電話しカフェに迎えをお願いしました。電話をしたら基本どこでも迎えに来てくれるの助かる…!
10分くらい待っているとホテルの方が到着。声をかけてくれたのでそのまま車に乗り込み、ホテルビーチコマへ。
道中、白と茶色の野ヤギに出会ったんだけど、ふつうに道路際をうろついていたからびっくり(笑)
運転手さんによると昔、家畜として島に持ち込まれたヤギが野生化しいまでは植生を破壊するとして排除の対象になっているんだとか。
で、猟できる日が設けられているんだけど、そういう日に限って野ヤギたちは影をひそめ姿を現さないんだそうです。父島で野ヤギと遭遇したのはこれが最初で最後でした。
たのしく話を聞いているうちに『ホテルビーチコマ』に到着。これから3泊お世話になります!
さっそくチェックインの手続きを行い部屋へ。
部屋は建物1階のシーメイト。トイレとお風呂、洗面台は共有スペースにあるので、部屋の中はベッド2つとテーブル、小さなブラウン管テレビ、空気清浄機、タオル掛けがあるくらい。
シンプルな部屋ですが、基本寝るだけだったので困ることはありませんでした。
さてと夜にはナイトツアーが控えているからね、荷解きとツアーの準備をして夕食までちょっと休憩~!
夕飯
記念すべき父島一回目の食事。宿のごはんって小鉢がたくさんあっていいよね~!
初めて青パパイヤの煮物を食べたんだけど、青パパイヤは冬瓜に似たような食感でおいしかったです。
ナイトツアー
18時45分、ホテル前でナイトツアーの車に乗り込みツアー開始。10人程度の乗り合いでした。
ナイトツアーは事前に予約済みのもので、ガイドさんの解説付きでオガサワラオオコウモリを探したり星空を観にいきます。
島は暖かいとはいえさすがに12月の夜は冷え込むのでダウンジャケットは必須。
それから足元を照らすライトも忘れずに持っていきます。ヘッドライトだと手が空くので結構便利。
雨の中のドライブ
まずは『小笠原支庁亜熱帯農業センター』に向かい、そこでオガサワラオオコウモリを見つける予定だったんだけど…
駐車場に到着したとたんぽつぽつと雨が降り始め、最初の説明を聞いているうちにあっという間に大雨に!お昼もそうだったけど父島は通り雨が結構多いのかもしれない。
突然のどしゃぶり雨に慌てて車の中に戻って様子見したものの止む気配がない…。
しかたがないので雨が弱まるまで島の山道をドライブしつつガイドを聞くことになりました。
小笠原諸島特有の植生を聞いたり、地面に落ちるフルーツの食べカスを追いながらオガサワラオオコウモリを探してみたりしながら夜明道路を走る車。
車のヘッドライトだけを頼りに真っ暗な雨の山道を走るのもなかなかスリリングで楽しい経験になりました。
オガサワラオオコウモリ
19時40分ごろようやく雨が落ち着き、当初の目的地である小笠原支庁亜熱帯農業センターに入ることができました。
その瞬間、さっきの雨はどこへやらってくらいの勢いで空が晴れていき、いつのまにか目の前には満点の星空が広がっていました!
天の川までくっきり見えるもんだからみんな感動しちゃってしばらく顔を上げたまま歩いているとガイドさんがある木を赤いライトで照らし始めた!
照らされた場所をよくよくみるとなにやらモフモフしたものが見える!!!
い、いた!オガサワラオオコウモリだ!
オガサワラオオコウモリは小笠原諸島にしか生息していない絶滅危惧種のコウモリで、父島には百数十程度いるとされています。
絶滅危惧種といっても1000頭くらいはいると思っていたのでその少なさには驚きでした。
飛んでいる姿は見れなかったけれど見つけられてよかった~!
参考 オガサワラオオコウモリについて | 環境省 (env.go.jp)
父島で見る満天の星空
コウモリに別れを告げふたたび車に乗り、波の音が聞こえる海辺へやってきました。
星の光以外なんの光もないから、目の前は真っ暗。車のヘッドライトや手元のライトがないと歩くこともままならないほどです。
そんな場所でひと組ずつシートを引き寝そべる。
ガイドさんの星にまつわる話を聞きながら都会では見ることのできない満点の星空を観察する穏やかな時間が過ぎていきました。
流れ星も見つけることができ、全部で5回くらいだったかな?速すぎてお願い事は無理(笑)
最後に記念撮影タイム!
悲しいことに写真を撮るタイミングでまた雲が厚くなってしまい、満点の星空バックに…とはなりませんでしたが、いい記念写真になりました!
ガイドさんがツアー後すぐにデータを送ってくれたのもうれしかったです。
さあナイトツアーもそろそろ終盤!
とびうお桟橋
最後に二見港大村のほうにもどり『とびうお桟橋』にやってきました。ここはシロワニというサメが集まると話題になった人気スポット。
残念ながらシロワニに出会うことはできませんでしたが、大きなエイがすいすい泳いでいる姿をばっちりとらえることができました!
ホテルまで車で送っていただき約2時間半のナイトツアーは終了。
お風呂に入ってサクッと就寝~おやすみなさい~
次の記事:【3日目】大晦日の父島、レンタカーで島散策〔2021-2022年末年始旅行記③〕
【PR】父島行くなら船・宿・お得がセットの『おがまるパック』
今現在、父島および小笠原諸島へ行く方法は「おがさわら丸に乗っていく」以外にほぼありません!!
ってことで小笠原諸島へ行くなら、下記の方法で往復の船と宿泊施設の予約する必要があります。
- ツアー会社・旅行会社を通して船宿を予約
- 船と宿の予約をそれぞれ個人で行う
- 船と宿がセットになった「おがまるパック」を予約
で、この中だったら断然、③船と宿がセットになった小笠原海運の旅行プラン「おがまるパック」がおすすめ!
おがさわら丸を運航している会社の旅行パックだから、行き帰りの船と宿をまるごと確保できてとにかく楽なのが特徴。
しかもオプションで父島バス観光・クルーズ観光ツアーも予約できるし何と言っても安い!
時期にもよるけど一人69,000円~で船・宿確保できるのなかなかすごいですよ!!
個人旅行に慣れている方や旅費を抑えたい方は「おがまるパックとオプションツアー+自分が気になるガイドツアー」を予約すれば十分だと感じました。
一点だけ不便なのが電話予約制ってとこですが・・・なんてことないさ!!興味がある方はぜひ「おがまるパック」で父島に行っちゃいましょう!
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